1996

ブルーマリーナMM21中川巌建築綜合研究所

この建物は、長期的な仮設事務所として計画されているため、外壁にALC、屋根に折板を用いるなど、経済的で軽快なデザインがなされている。そのため、構造計画は最小断面、軽量化、ローコストを目標とした。メインフレームは、通常の剛節構造でなく、鉄骨加工の単純化を図り、すべてピンにより構成する考えが取られた。鉛直荷重を支える梁は、応力図に近似したカテナリートラスとし、柱には軸力を合理的に伝える丸柱を用い、地震力はすべてブレースで支える軸力系の骨格とした。
屋根は左右に大きく翼を広げ、軽快にうねった波のような形をしている。この曲面屋根は、三晃折板(h=170、t=1.6)を一方向にうねらせ、上下から仕上下地の根太(□-60×30×3.2)で挟み、形状を固定してつくられている。屋根全体で合計57ユニットの工場製作単位にパネル化し、現場溶接により1枚の屋根に一体化された。この大屋根自体は、ディスク付の柱でランダムに支えられている。屋根とディスクは、ボルトと現場溶接を併用し接合された。屋根仕上は、木毛セメント版の上にステンレスシーム溶接防水とし軽量化した。

  • 所在地神奈川県横浜市西区みなとみらい21
  • 施主住宅・都市整備公団首都圏都市開発部
  • 建築設計中川巌・建築綜合研究所
  • 構造設計梅沢建築構造研究所
  • 施工早野組、大都建設
  • 主要用途住宅・都市整備公団、首都圏開発本部
  • 構造S造
  • 規模A棟地上3階、B棟地上4階
  • 延床面積4,705m²
  • 竣工1996年6月
  • 総工費13億円
  • 屋根ステンレス鋼板
  • 施設概要スパン12.6mのサンドイッチ折板屋根/カテナリ-トラス(長期応力図に近似したトラス梁)

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